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HiFU / ヒフ

Photographer : Kana Motojima

Model : Morgan Vandermaas

MUA : Miki Ishikura

Hair : Nanase

Stylist Help : Rika Kaneko

Place : Central Park ,New York, USA

 

「 皮膚を身に纏うようにoverwearを纏う

HIFUのために見繕う 重ね着collection 」

​What is HiFU ?

HiFUは漢字で(日本語で)皮膚。身体の皮のことを指す。

皮膚は体重の約16%もの重量を占める、人体最大の臓器である。

 

また、皮膚は、表皮・真皮・皮下組織の3層から構成されている

 

​Concept

 

当たり前のようにある皮膚、その存在を改めて考えてみた。

 

身体のなかで一番大きな器官、そして、「始まり」の部分。

すべてが、皮膚から始まって、皮膚とつながっている。

 

やっぱり、皮膚にも感情があるようだ。痛いこと、熱いこと、気持ちいいこと、恥ずかしいこと…脳より先に、皮膚が反応する、そんなシーンは今までいくつもあった。

 

「皮膚が喜ぶことをしてあげたい」

そんな思いから、私たちのセカンドコレクションは始まった。

 

皮膚が「表皮」「真皮」「皮下組織」の3つの層で出来ているように、セカンドコレクションも「SKINNER」「UNDER」「INNER」の組み合わせから成っている。

 

お互いがお互いを支え、意識する、必要欠くべからざる3つの存在。

皮膚と同じように呼吸する「セカンドスキン」なインナーウェアを求めて、今回の物語は始まる。

Inspiration 


 

「表皮」「真皮」「皮下組織」の3つの層で成る皮膚。

これと同じように、HIHUにも3テーマを用意した。それぞれがナチュラルな自然素材からインスピレーションを受けた作品となっている。

 

その素材インスピレーションからは、色彩を相互に補完しあう“脈”をHiFUの3層に投影させ、アクセサリー・衣服・ランジェリーの間に存在すると定義するoverwearに昇華しようと試みた。

 

まずは、「SKINNER」。

土台の部分で、安定感のある“コンクリート”を表す。

 

そして、「UNDER」。

これは中間生成物である、伸びやかな“鍾乳洞”。

 

最後は、「INNER」。

仕上げに施される、華やかな“塗装”だ。

 

インスピレーションの元となったツールは、大木、茶色い木の枝、白い石、背景土など、自然に由来する素材。さらには巻物、古紙、鉛筆画、タイプライターなど、郷愁を感じさせるアイテムも着想の一助となった。

 

この3つのテーマは、私たちの生活にちょっとずつ寄り添っている。

日常で注視することは少なくても、気づいたら「ある」存在。


HiFUは、そんな「ある」をoverwearとして形にする。


SKINNER


 

「SKINNER」と名付けたこのテーマでは、皮膚の3層のなかでも一番奥にあるSUBCUTANEOUS TISSUEという部分を体現する。

 

それは、レイヤードのなかの一番内側の部分であり、本質の一番奥底にある部分でもある。

私たちのイメージするそれは、モノの本質や心理。

 

皮膚の奥、身体の奥、心の奥が欲しているのは何か。

今欲しいのは、オブラートに包んだ物言いよりも、心に響く実直さだったりする。

 

そのため「SKINNER」では、塗装のないコンクリートや、作られる前の材料などにフォーカスした。

 

ひとつひとつのアイテムには、デザインと配色を調合させ、一点一点に露わさ、明らかさ、隠れなさに重点を置いている。

 

一番下、つまり肌に密着する場所に使用するものだから、生地はスッキリと薄いものを使用。高めの密着度で、特に着心地にこだわっている。

 

完膚なきまでに整った、メッシュとジャージーの生地が相互に織りなすセカンドスキンの心地よさを感じられるはず。

UNDER

 

「UNDER」は、「SKINNER」の上に纏うアイテムだ。

コーディネートの利く、“アクセサリー”のような役割を果たす。

 

「UNDER」と名付けたこのテーマでは、皮膚の3層のなかでもDERMISという部分を体現する。私たちのイメージするそれは、物質の中間や、物事の考え方における中間といったものを捉えた。

 

このテーマは主に、洞窟内に生じた鍾乳石などの洞窟生成物(二次生成物・中間生成物)をイメージした作品である。

 

例えば石灰岩の地層は、サンゴ礁などが発達する暖かい海で、石灰質の殻や骨格を持った生物の遺骸などが海底に厚く堆積することによって出来たものである。

 

生物の死骸である素材から、自然の流れで生成された途中の二次生成物・中間生成物。

これが「UNDER」のテーマの源となっている。

 

アイテムにおいては、鍾乳洞などの中間生成物における色彩の奥行きの配色と、それらが相互に補完し合うような素材を用いている。

INNER
 

そして「INNER」は、「SKINNER」や「UNDER」の上に纏う、仕上げのような存在だ。ほぼ衣服と同じで、トップスのようにコーディネートすることができる。

 

このテーマでは、皮膚の3層のなかでも一番外側にあるEPIDERMISを体現する。

これは塗装後のレンガや、外側に重なる華やかな素材イメージを根本にして作られた。

 

そしてEPIDERMISは外気に一番多く触れられる部分でもある。そのため、アイテムは元ある素材の一番上に、表層として重ねるような厚みのある生地を使っている。さらに、身体を包み込むようなデザインにも重きを置いた。


 

「SKINNER」「UNDER」「INNER」。

この3つの組み合わせは、お互いを欠かすことができない対となったアイテムだ。

スタイリッシュで甘美で、一つまみの影を宿した、今までにないユニークなラインナップ。

これらを組み合わせコーディネートすることでoverwearとしての体現を試みたコレクションとなっている。

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